猫が食べない、飲まないとき~なつめ危機一髪~

いつも元気でごはんをモリモリ食べているなつめちゃんに、事件がおきました。

なんだかごはんの減りが悪いなあ…と思っていたら、そこからほんの数日で全く食事をしなくなってしまったのです。

食欲がないだけかもしれないと思いつつも嫌な予感が胸に立ち込めてきて、なつめを呼んで「シーバ」をあげてみました。

なつめにとってシーバは特別な時のおやつごはん。子供でいうところ誕生日ケーキのようなものです。普段なら大喜びで食べつくし舐めつくします。

なのにこの時は、においを嗅いだだけでふいっと立ち去り、窓際でごろっと横になってしまいました。

これを見て「絶対におかしい!異常事態だ!」と確信し、休日診療の動物病院を探して受診することにしました。

猫はあまり食べなくとも平気なイメージがありますが、全く絶食状態になってしまうと体組織を自己消化して有害物質を体内にため込んでしまうため、臓器にダメージを与えてしまいます。

タイムリミットは想像以上に短く、2~3日で始まるとも言われているそうです。

なつめの先住猫ゾロは、メインクーンという血統の大きな猫でした。この種は腎臓疾患にかかりやすく、ゾロも慢性腎不全で7歳の若さでこの世を去ってしまいました。

異常に気付いたのもやはり食事をとらなくなってから。3日ほど様子をみても改善の気配がないのをみて病院に行きましたが、そこで猫の絶食リスクについて初めて知ったのです。

ゾロの病気そのものは静かに進行してきたもので、進行を遅らせることはできても治療することはできないものでした。絶食状態が病気を悪化させたわけじゃなかったけれど、体力を落として寿命を縮めてしまった一因ではあったろうと思います。

なつめの異常に気付いたのは秋分の日、お彼岸の中日でした。

何だか天国のゾロが、「おい、なつめの様子がおかしいのを黙ってみていちゃあ手遅れになるぞ」と言っている気がしてならなくて、居てもたってもいられなくなってしまったんです。

子供たちになつめが具合が悪そうなこと、病院につれていきたいということを伝えると、なんと上の娘が

「なつめが死んじゃったら、次の猫はさ~…」などと話し始めたので、私はつい

「やめてよ、そんな縁起でもない話はさ」と、さえぎってしまいました。

普段あんなになつめにべったりでとてもかわいがっているお姉ちゃんが、なつめの死を語るのが不快に感じたのです。もしかしたら私が思っている様な愛情をかけていたわけじゃなかったのかな、などと思ってしまったくらいです。

でも、病院に向かう車内で、乗り慣れないケージや車の揺れにおびえて鳴き続けるなつめの背中を優しくずっと撫でていてくれたのはお姉ちゃんでした。

「なつめがちょっとでも元気になるように、愉気してあげてるの」と言いながら。

私は表面的な言動や態度で娘のなつめへの愛情を疑ったことを恥じ、「早くなおるといいね」と声を掛け合いながら病院へ急ぎました。

病院では血液検査、レントゲン、超音波エコー検査などを一通りやってもらったので優に2時間近くの時間がかかりました。

待ち時間の間、私はゾロが慢性腎不全により1月も生きれないだろうと宣告されたあの日のことを思い出していました。

なつめも同じように治らない病気だったらどうしよう。不安で震えが止まらずそわそわする私をよそに、子供たちはじっと長い待ち時間を文句ひとつもらさず耐えてくれました。

そして、診断は…「脱水症状」でした。原因は不明。

血液データを見せてもらいましたが、特別な異常値と呼べるものもなく、レントゲンでも異物や骨折はなく、腸の閉塞などもなし。脱水なのは食事も水分も取っていないから当然なのですが、その原因となりそうなものは何も見つからなかったのです。

先生は点滴で水分を補い、食欲をだす薬を飲ませて様子をみて大丈夫だろうとおっしゃいました。

子供たちは説明がわからずポカーンとしていましたが、私は血液データで臓器機能に異常がでていないことを確認できて安堵の気持ちでいっぱいでした。

良かった。

腎不全とかじゃなくて本当に良かった。

なつめの身体がちゃんと機能していてくれて本当に良かった。

そして2日ほど薬を飲み続けた結果、すっかり元通りの食事をとることができるようになったのです。

今では治療中に少しでも食べたくなるものを、との思いで与えすぎてしまったシーバを、「あのおいしいやつまたちょうだい!」とおねだりされ続ける日々です。

一度落ちてしまった脂肪がまだ完全には戻っていなくて、なつめは一回り細身な猫になりました。奇しくも昨年から試み続けたダイエットは、これで成功してしまったようです。

今日もニャーニャー追加のおねだり鳴きをしているなつめちゃんを見ていたら、ふと

「どれ、おれのときの経験はちゃんと活かせたみたいだな」

と、ゾロが言っているのが聞こえたような気がするバーサです。

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